介護費用シミュレーター
費用・お金2026年2月28日

介護費用を抑える7つの方法|知らないと損する制度と節約術

高額介護サービス費、医療費控除、補足給付、自治体補助など、介護費用を軽減できる7つの方法を具体的に解説します。

## 知らないと損する介護費用の軽減制度 介護費用は長期にわたるため、毎月の負担が家計を圧迫することがあります。生命保険文化センターの調査によると、介護に要した費用は月平均**8.3万円**、介護期間は平均**5年1ヶ月**に上ります。総額では約500万円以上になる計算です。 しかし、介護費用を軽減するための制度は数多く存在しており、それらを知らずに全額を負担している方が少なくありません。本記事では、介護費用を抑えるための**7つの具体的な方法**を解説します。 ## 方法1: 高額介護サービス費の申請 ### 制度の概要 月々の介護保険サービスの自己負担額が一定の上限を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。 **所得段階別の上限額(2024年度)**: | 所得区分 | 月額上限 | |---------|---------| | 生活保護受給者 | 15,000円(個人) | | 世帯全員が住民税非課税(年金収入80万円以下等) | 15,000円(個人)/ 24,600円(世帯) | | 世帯全員が住民税非課税 | 24,600円(世帯) | | 住民税課税〜年収約770万円 | 44,400円(世帯) | | 年収約770万円〜約1,160万円 | 93,000円(世帯) | | 年収約1,160万円以上 | 140,100円(世帯) | ### 申請方法 初回は市区町村の介護保険窓口に申請が必要です。申請後は、上限を超えた月に自動的に払い戻しが行われます(口座振込)。**初回の申請を忘れると払い戻しを受けられない**ため、介護サービスの利用開始時に必ず手続きしましょう。 ## 方法2: 高額医療・高額介護合算療養費制度 ### 制度の概要 医療保険と介護保険の**年間の自己負担額を合算**し、一定額を超えた場合に払い戻しが受けられる制度です。 たとえば、介護費用と医療費の自己負担合算額が年間67万円を超えた場合(70歳以上・一般所得の場合は56万円)、超過分が払い戻されます。 ### 申請のポイント この制度は**自動的には適用されません**。毎年8月1日〜翌年7月31日を計算期間として、期間終了後に申請する必要があります。医療保険と介護保険の両方に該当する場合、それぞれの保険者に申請します。 高齢の親が通院回数が多い場合や、入院が重なった場合に特に効果が大きい制度です。 ## 方法3: 介護保険の補足給付(特定入所者介護サービス費) ### 制度の概要 特養や老健などの介護保険施設に入所している方のうち、**所得と資産が一定以下**の方を対象に、居住費と食費の負担が軽減される制度です。 **軽減の例(特養の場合)**: - 通常の居住費(ユニット型個室): 約6万円/月 → 第2段階: 約2.5万円/月 - 通常の食費: 約4.2万円/月 → 第2段階: 約1.2万円/月 - **月額で約6.5万円の軽減**になることも ### 対象要件(2024年度) | 段階 | 所得要件 | 資産要件(単身) | |------|---------|----------------| | 第1段階 | 生活保護受給者、住民税非課税で老齢福祉年金受給者 | 1,000万円以下 | | 第2段階 | 住民税非課税で年金収入等80万円以下 | 650万円以下 | | 第3段階① | 住民税非課税で年金収入等80万円超120万円以下 | 550万円以下 | | 第3段階② | 住民税非課税で年金収入等120万円超 | 500万円以下 | ### 申請方法 市区町村の介護保険窓口で「介護保険負担限度額認定申請書」を提出します。認定されると「介護保険負担限度額認定証」が交付され、施設に提示することで軽減が適用されます。 ## 方法4: 医療費控除の活用 ### 対象となる介護費用 確定申告で**医療費控除**を申告することで、所得税と住民税が軽減されます。介護関連で医療費控除の対象となるものは以下のとおりです。 **対象となるもの**: - 訪問看護、訪問リハビリテーションの自己負担分 - 通所リハビリテーション(デイケア)の自己負担分 - 特養の介護費・食費・居住費の**2分の1** - 老健・介護医療院の介護費・食費・居住費の**全額** - 医師が必要と認めたおむつ代(おむつ使用証明書が必要) **対象とならないもの**: - デイサービス(通所介護)の費用(単独利用の場合) - 有料老人ホームの費用 - 福祉用具の購入・レンタル費用 ### 控除額の計算 医療費控除額 = 年間の医療費合計 − 保険等で補填された金額 − 10万円(または所得の5%のいずれか少ない方) たとえば、年間の介護・医療費が50万円の場合、10万円を差し引いた40万円が控除対象となります。所得税率20%の方なら約8万円の節税効果です。 ## 方法5: 自治体独自の補助制度を活用する ### 主な自治体独自の制度 自治体によって利用できる制度は異なりますが、代表的なものを紹介します。 - **家族介護慰労金**: 要介護4〜5の方を在宅で1年以上介護している家族に支給(年額10万円程度の自治体が多い) - **介護用品の支給**: おむつや尿取りパッドを毎月支給または購入費用を助成 - **配食サービス**: 高齢者向けの食事を配達するサービス(1食200〜500円程度の自己負担) - **緊急通報システム**: ボタン一つで消防署や協力員に通報できる機器の貸出 - **住宅改修の上乗せ補助**: 介護保険の住宅改修費(上限18万円)に加えて、自治体独自の補助を行う場合がある お住まいの市区町村の**地域包括支援センター**に問い合わせると、利用可能な制度を教えてもらえます。 ## 方法6: 世帯分離を検討する ### 世帯分離とは 同居している親と子の住民票上の世帯を分ける手続きです。介護保険の自己負担割合や高額介護サービス費の上限は**世帯の所得**を基準に判定されるため、世帯を分離することで親の自己負担が軽減される可能性があります。 ### 世帯分離の効果が大きいケース - 子の所得が高く、親の所得が低い場合 - 高額介護サービス費の上限が世帯所得により高く設定されている場合 - 補足給付の対象外となっている場合 ### 注意点 世帯分離にはデメリットもあります。国民健康保険料が増加する場合や、会社の扶養手当を受けられなくなる場合があります。事前に市区町村の窓口で影響を確認しましょう。 ## 方法7: 介護保険外サービスを賢く使い分ける ### 保険内と保険外の使い分け 介護保険の対象外であっても、民間サービスやボランティアを活用することで費用を抑えられる場合があります。 - **シルバー人材センター**: 庭の手入れ、家事援助などを低価格で依頼可能(1時間800〜1,000円程度) - **社会福祉協議会のボランティア**: 話し相手、外出付き添いなど - **NPO法人の生活支援サービス**: 買い物代行、通院送迎など - **ファミリーサポートセンター**: 高齢者の見守り支援を行う自治体も これらのサービスを組み合わせることで、介護保険の限度額内でより効率的にサービスを利用できます。 ## まとめ 介護費用の軽減は、**知っているかどうか**で大きな差が生まれます。特に高額介護サービス費と補足給付は申請しなければ適用されないため、対象となる方は必ず手続きを行いましょう。 まずは現在の介護費用がどの程度かかっているかを把握することが重要です。当サイトの**介護費用シミュレーター**で、要介護度やサービス内容に応じた月額費用を簡単に確認できます。費用の全体像が見えれば、どの軽減制度が活用できるかも判断しやすくなります。

介護費用シミュレーター 編集部

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